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自然を愛するブー・ティ・トゥー・ハーさん(女性・42歳)は、本物の葉っぱだけを使った環境に優しいお皿を作って販売している。現在、お皿の生産量は国内外での需要に追い付かないほどの人気となっている。
美しい自然がプラスチックや発泡スチロールの容器によって日に日に汚されていく状況に気づいたことがきっかけで、ハーさんは友人のグエン・バン・トゥエンさん(男性)と共に、使い捨てのプラスチック皿の代替となるような、シーグレープ(ハマベブドウ)の葉を圧縮したお皿の製造販売会社を立ち上げた。
ハーさんは、自然への愛から南中部沿岸地方フーイエン省に移り住み、「10億の木」というプロジェクトを立ち上げた。また、ハーさんはビーチ周辺のごみ拾いの集まりにも熱心に参加していた。
フーイエン省で、美しいビーチがプラスチックや発泡スチロールの容器で汚されていることを知ったハーさん。地元の人々は生分解性ではないごみであっても、何の対策も講じず、何の気なしに地面に捨てたり埋めたりしていた。
これがきっかけとなり、ハーさんはエンジニアのトゥエンさんが発明した、再利用可能で使い捨てのプラスチック皿に代替できるシーグレープの葉のお皿のプロジェクトにすぐに興味を持った。
シーグレープの葉は厚みがあり丈夫で、また葉の表面には油分を含む層があり撥水性と耐久性に優れていることから、ハーさんとトゥアンさんは何度も試作を重ねた上でこの葉を主原料として使うことに決めた。
シーグレープの葉の最大の特徴は丈夫でありながら柔らかい点だ。ハスの葉やバナナの葉を圧縮してお皿にするには何枚もの葉が必要になり、またモモタマナの葉はパリパリしていて押し葉にすることができず、丈夫で柔らかいシーグレープの葉が最適だった。さらにシーグレープの葉には毒性がなく、実は食べることもできるというのも利点だった。
ハーさんは実際に製作していく中で、木から落ちたばかりの枯れ葉も利用できることに気づいた。葉は木から落ちてもまだ柔らかく丈夫で、油分を含む層のおかげで圧縮しても美しい艶やかさを保つことができる。