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離れて暮らす1人も含めて5人の子供たちは全員、出生証明書がない。今まで夫妻の生活は生計を立てることで精一杯で、ミンさんの戸籍がある故郷まで手続きをしに行く余裕がなかったためだ。
ミンさんの境遇に同情し、近隣に住む人々は頻繁に米や食事を分け与えている。近隣住民の1人で、ミンさんの状況についてもよく知っているボー・タイン・フォンさん(男性・43歳)はこう語る。
「4人の子供たちは皆優しくて可愛らしいですよ。私も多くのことはできませんが、自分のできる範囲で、少なくとも子供たちがお腹を空かせることのないようにサポートしています。ミンさんも辛抱強く育児をしています。彼が子供を里子に出そうとしているという話をどこかから聞きましたが、ただ言ってみただけで、実際にそんなことはできないでしょう」。
「近隣の皆さんが我が家の生活の苦しさを知り、砂糖や調味料を分けてくれるおかげで、飢えることなく生活できています。4人の子供の中ではタン・ニャンとフイン・ニューだけが小学校に通っていて、学費は無料です。2人分の給食費として月25万VND(約1200円)を支払って、朝食は無料で食べられます」とミンさん。
毎朝、ミンさんは2人を学校に送って行く。タン・ニャンくんは10歳だが、学校に通い始めたばかりでまだ文字を勉強している段階のため、1年生の授業を受けている。子供たちを学校に送り届けた後、ミンさんは市場にマンゴーを取りに行き、家に帰って皮を剥く。
昼に子供たちを迎えに行き、食事を作る。午後には家族5人で食事をしてから皆でマンゴーを売りに行く。少し早く帰れることもあるが、一家は21時頃にようやく帰宅する。
そんなミンさんの今の唯一の願いは、今後も子供たちを育てていけるよう、自分が健康でいることだけだという。