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5番目の子供が生まれた後、妻は家を出た。ミンさんはマットレスの上で眠っている末っ子のクアンくんの髪を撫でながら涙で目を濡らし、クアンくんは生まれてから一度も母乳を飲んだことがないのだと打ち明けた。
少し前に妻は1日だけ子供に会いに帰ってきたが、また出て行ってしまった。出て行こうとする母親の脚にしがみつき、行かないでと大声で泣く子供たちを目の当たりにして、ミンさんも引き止めようとしたものの、彼女の決断は変わらなかった。こうして苦難のあまり疲れ果てたミンさんは、子供たちのためを思い、SNSに件の投稿をしたのだった。
「子供たちにもっと良い生活をさせてあげたいと思ってSNSに書き込みましたが、子供たちは皆大泣きして受け入れてくれませんでした。やはり里子には出さず、子供たちと何とか生きられる限り生きていこうと考え直しました」とミンさんは話した。
ミンさんには安定した収入がない。4人の子供を育てるために50万VND(約2400円)を借り入れてトゥードゥック市の卸売市場でマンゴーを仕入れ、自宅に帰って皮を剥いて小分けにしてから、毎日自宅近くの飲み屋街で売り歩いている。
ミンさんはマンゴーを1袋1万VND(約48円)で売り、利益の中から毎日数万VNDを差し引いて水道光熱費と家賃の支払いに充てる。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で飲み屋が臨時休業していた間は何でも屋さんの日雇い労働者として働き、そこでもらった食べ物に頼って生活していた。
ミンさんは、マンゴーが売れた日は子供たちに魚を買って帰るが、売れなかった日は野草を摘んで帰ってスープにして食べている。ミンさんと4人の子供たちの主なおかずは1人1つのゆで卵で、ゆで卵に飽きた日は卵焼きにしている。