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以前、この駐車場ではニャチャン市で事故に遭って亡くなった少数民族のサウさんという男性の祭壇もシクロの上に置かれていた。しかし、サウさんにも身寄りがなく、祭壇を維持していくことができなくなり、2年後には撤去されてしまった。
「彼らには身寄りがないので、数年間は私が線香をあげますが、その後はどうしたものか。寺院に入れるにはお金がかかるらしく、私も貧しいのでどうすることもできません。昨年、夜に私が寝ていると、ハイさんが帰って来たのを見ました。彼は黙って一言も話しませんでした。恐ろしかったですが、彼のために線香をあげるしかありません」とミンさんは打ち明けた。
別のシクロ運転手のグエン・サイン・トゥアンさん(男性・49歳)によると、ハイさんはシクロ運転手のグループには参加せず、フリーでシクロを運転していたという。皆が見かけるハイさんはいつも酒を飲んでいたが、アルコール依存症だったわけではなく、孤独を紛らわすために飲んでいたようだった。
「彼はとても大人しく、誰とも揉めることなく、1人静かにシクロを漕いで、家も持たずにシクロの上で暮らしていました。この道を通り、彼のことを知る人は皆、通りすがりに線香をあげていきます。早く彼の親族に情報が届き、故郷で供養されることを願っています」とトゥアンさんは語った。