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「イタリア人はシーフードスパゲティには決してチーズをかけません。それは、例えるならベトナムで黒豆茶にヌクマム(魚醤)を注ぐのと同じことです」とガーさんは説明した。
食事中に彼女のフォークとナイフの少し大きな音が聞こえると、マルコさんの家族は再び目を見合わせた。さらに彼女が肘を高く上げてグラスに水を注いだ際には、マルコさんは慌てて水のボトルを取り、彼女をサポートした。マルコさんは、家族の目に気づいていたからだ。
マルコさんの家では料理ごとにお皿やカトラリーを交換しているが、その女性は1つの料理を食べ終えると、同じ皿に別の料理を盛った。皿の上にはスパゲティのソースが残っていたが、その上にサラダを盛ったのだ。それでも皆何も言わなかったが、彼女がその皿にパンをのせると、ついに耐えきれなくなったマルコさんの弟が言った。「なぜパンをそのお皿に乗せるんですか?パン用のお皿があるのに」。
その女性はマルコさんの家族から好ましく思われず、2人が別れたという知らせを聞き、家族は皆喜んだという。
そしてマルコさんはガーさんと出会い、彼女の所作の美しさを見て、自信を持って家に招待した。しかし、ガーさんは友人を通してマルコさんの家族の気難しさを聞いていたため、すぐに受け入れることはできなかった。そこでマルコさんは、ガーさんが両親より先に自分の兄弟と知り合うよう手配した。兄弟たちは初めて会ってすぐに彼女のことを気に入った。
2人が付き合い始めてから5か月目に、彼女はようやくマルコさんの家に行くことに同意した。彼の両親はとても優しく、彼女の想像と大きく違っていた。マルコさんの父親は初めてガーさんに会い、「ようやくこの有名な女性に会うことができた!」と言った。
ガーさんに会う前に、マルコさんの父親は知人から彼女について色々と話を聞いていたのだと知り、ガーさんは驚いた。マルコさんの父親は、家族のこと、ベトナムのこと、政治や宗教のことなどについてガーさんに尋ねた。また、マルコさんの母親は、孔子の話を気に入った。
「その日の会食はとてもうまくいきました。食事中のテーブルマナーについては幼い頃から教えられていて、私の家での食事のほうがもっと厳しかったかもしれません。夫の両親は夕食まで食べ終えてから、ようやく帰してくれました」とガーさん。