ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

国境を越えてイタリア貴族に嫁いだベトナム人女性建築家

2019/11/10 05:11 JST配信
(C) vnexpress
(C) vnexpress 写真の拡大
(C) vnexpress
(C) vnexpress 写真の拡大

 結婚後も彼女は義理の両親に愛された。義父からはしばしばプレゼントをもらい、義母には洗濯をしてもらい、また陶芸、洋裁、刺繍などを教わっている。

 「貴族の家庭にスムーズに入るためには、彼らの礼儀作法や習慣を正しく身につければ、難しいことはありません。私も兄嫁も貴族出身ではありませんが、幼い頃から両親に作法を教えられていました」とガーさんは語る。

 ガーさんの父親は建築大学の元学長、母親は保健省の職員だ。「1文を聞けば教養のレベルが分かる。食事中の1分を見れば礼儀作法のレベル が分かる」と 父親はいつも子供たちに教えていた。

 最も簡単な料理である茹で空心菜についてさえ、ガーさんの父親は茹で方、ザルへの上げ方、水の切り方、皆が食べやすいお皿への盛り付け方まで細かく教えてきた。

 「私の父はたくさんの国を訪れ、その土地の話を聞かせてくれました。そして異文化になじむ心構えについて教えてくれたのです。母は製薬関係の仕事をしていたので、とても綺麗好きでした。母は外交的な人ではありませんが、外国を訪れた際にはその国の歌を1曲覚え、外国人に会うたびにその国の歌を歌って聴かせるんです」とガーさんは両親について教えてくれた。

 イタリアに留学する前の1997年、ガーさんはイタリアの文化とマナーを懸命に学んだ。ガーさんは、イタリアへ渡ったばかりの頃にイタリア人の友人が自分を含めたベトナム人の友人たちをディナーに招いてくれた時のことが忘れられないという。

 「イタリアではベトナムのように全ての料理を一度にテーブルに並べるのではなく、1皿ずつ食事を進めていくということを本で読み、事前に知っていたのが幸運でした。おかげで、他の友人たちみたいに最初の料理でお腹いっぱいにならずに済みました」。

 ガーさんの両親が彼女に教えたことは、イタリア式の食事の仕方ではなく、異文化を学び、受け入れる意識や方法だ。「 私は家庭で異文化になじむことについて教わりましたが、外国を訪れた際にベトナム人の評価を下げないためにも、これはベトナムの文化においてもとても重要なことだと思います」とガーさんは語った。

前へ   1   2   3   次へ
[VnExpress 08:55 21/09/2019, A].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
越系米国人のスタートアップ、「AIグラス」で660万USD調達 (13:45)

 米国ハーバード大学の卒業生で、ベトナム系米国人のアインフー・グエン(AnhPhu Nguyen)氏と友人のケイン・アルデイフィオ(Caine Ardayfio)氏が設立したスタートアップ企業「ミラ(Mira)」は、新型人工知能(AI)グ...

オートリブ、クアンニン省にエアバッグクッション生産工場を開設 (13:05)

 自動車安全システムを提供するスウェーデンのオートリブ(Autoliv)はこのほど、東北部地方クアンニン省のアマタシティ・ハロン工業団地の新事業所でオープニングセレモニーを開催した。  式典には、在ベトナ...

ベトナム、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)に加盟 (6:02)

 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は15日、ベトナムが11月7日付けで所定の手続きを完了し、IRENAに加盟したと発表した。  IRENAへの加盟は、再生可能エネルギーの拡大やエネルギー転換、グリーン成長を重...

湖の上の「越僑集落」、カンボジアから帰国した人々の暮らし (14日)

 東南部地方ドンナイ省ディンクアン村のスオイコー地区に面するチアン湖では、カンボジアから帰国した越僑(在外ベトナム人)150世帯以上が、電気も上水道もない水上家屋で暮らし、網漁で日々の生計を立てている。...

ベトナムとキプロス、二重課税防止協定を締結 (6:02)

 キプロスの首都ニコシアで15日、ベトナム財政省とキプロス財務省が、所得に対する二重課税防止・租税回避防止に関する協定を締結した。  同協定は、両国間における課税権の合理的な配分を確保し、国際基準...

ハノイ:旗艦映画館「ギャラクシー・シネX」がオープン (5:57)

 ギャラクシー・スタジオ(Galaxy Studio)は15日、北部市場への進出戦略の一環として、同社にとってハノイ市初となる旗艦映画館「ギャラクシー・シネX・ハノイセンター(Galaxy CineX - Hanoi Centre)」をオープン...

ホーチミン:26年3月からバス運賃改定、メトロとの共通券導入へ (5:50)

 ホーチミン市は、2026年3月1日から市内路線バスの運賃を改定するとともに、バスと同市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)の共通乗車券を初めて導入する方針だ。同市建設局が同市人民委員会に...

SBI、ベトナムのインシュアテックスタートアップに出資 (4:48)

 SBIホールディングス株式会社(東京都港区)は、同社グループが運営するSBI-NTUキョウボ・デジタルイノベーションファンド(SBI-NTU-Kyobo Digital Innovation Fund、シンガポール)を通じて、ベトナムのインシュア...

伊藤忠ロジスティクス、新会社をホーチミンに設立 (4:35)

 総合物流業の伊藤忠ロジスティクス株式会社(東京都港区)は、ベトナムにおけるグローバルサプライチェーン需要の拡大に対応すべく、100%子会社「伊藤忠ロジスティクス・ベトナム(ITOCHU LOGISTICS (VIETNAM)=I...

コンベヤのJRC、ベトナム子会社をフンイエン省に設立へ (3:00)

 コンベヤや環境プラント、ロボットSIなどの事業を手掛ける株式会社JRC(大阪府大阪市)は、同社100%出資のベトナム子会社を北部紅河デルタ地方フンイエン省に設立する。  ベトナム子会社「JRCベトナム(JRC V...

ベトジェットエア、運賃最大100%割引キャンペーン 3日間限定 (2:31)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、年末の旅行シーズンに合わせて、12月17日(水)午前0時から19日(金)23時までの3日間限定で、すべてのベトナム国内線

ハイフォン港、年間貨物取扱量が200万TEUを初突破 (16日)

 北部紅河デルタ地方ハイフォン市で港湾群を運営する港湾大手ハイフォン港[PHP](Hai Phong Port)は14日、2025年年初からの貨物取扱量が200万TEUを突破したと発表した。

日本政府、ベトナム中部の洪水被害に150万USDの緊急無償資金協力 (16日)

 日本政府は12日、ベトナム中部における甚大な洪水被害に対する支援として、150万USD(約2億3300万円)の緊急無償資金協力を実施することを決定した。  今回の緊急無償資金協力により、国際移住機関(IOM)を通...

交通事故被害者の救急搬送、個人救助者に最大3万円の支援金 (16日)

 道路交通事故の被害軽減基金に関する政令第279号/2025/ND-CP(12月15日施行)では、交通事故被害者および救助者への支援制度が新たに導入された。  支給される支援金は、身体損傷率に基づいて規定されている...

ホーチミン~カントー~カマウ鉄道、建設省がCTグループの提案審査 (16日)

 ファム・ミン・チン首相はこのほど、CTグループ(CT Group)が提案しているホーチミン市~カントー市(南部メコンデルタ地方)~カマウ省(同)間鉄道プロジェクトを審査するよう建設省に指導した。    CTグルー...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved