(C) NVCC, ngoisao.net 写真の拡大 |
(C) NVCC, ngoisao.net 写真の拡大 |
「手編みバッグはビジネスではなく、ベトナムの手工芸品を守り続けたい、海外ブランドに劣らないオリジナリティある手工芸の高級品を創り出せることを証明したいという想いからきているんです」。
3月末に手編みバッグブランド「アハナバ(Ahanaba)」を立ち上げた女性実業家グエン・ティ・トゥ・ハーさんは、新ブランドの立ち上げに至った決意を語る。
ハーさんは地場の有名帽子ブランド「ノンソン(Non Son)」を夫婦で経営する実業家だ。ハーさんは夫と帽子ブランドを経営する傍ら、夫婦のブランドをさらに発展させたいという想いを抱き、40代半ばになって夢を実現したのだ。
始まりは数年前、ノンソンを訪れた客が帽子以外の商品も手に取れるようにしたいと考えたのがきっかけだった。そして、ハーさんは欧州に渡航した際に手工芸のファッション小物をたくさん目にして、自分にもできるのではないだろうかと考えた。
会社のスタッフはみんな熟練した技術を持っていたので、ハーさんは当初スイムウェアやサンダル、バッグなどを製作しようと考えた。ノンソンの経営で多忙を極めていたため、新規プロジェクトの展開に不安はあったが、夫に背中を押され夢の実現に向けて動き出すことを決意した。夫は精神的サポート役にまわり、ハーさんはブランド立ち上げに係る全てを自身で決定した。ハーさんにとって初めての「起業」だった。