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障害を抱え孤独な人生を送ってきた青年にある日転機が訪れた。紅河デルタ地方ハナム省フーリー市に住むグエン・タイン・トアンさん(24歳)と美しい妻レ・ティ・バンさん(27歳)の物語は、さながら現在のおとぎ話のようだ。
夫婦を取材したのは、ある肌寒い日だったが、仲睦まじく寄り添いあう二人を見ていると寒さも忘れるようだった。バンさんは町でも評判の美人の上、穏やかな性格で、人望も厚い。同省タインリエム郡の裕福な家庭に生まれた彼女は、障害者のトアンさんと結婚するとき家族から猛反対された。それでも、家族を懸命に説得し、愛する夫との新婚生活をスタートさせた。
二人は知人の紹介で知り合った。バンさんはトアンさんの動作が不自由なことを不憫に思い、一緒にいる間、身の回りの世話を手伝うようになった。それは次第に愛情に変わっていったという。トアンさんも彼女への感謝の気持ちが愛情へと変わり、二人は結婚を誓い合った。彼女といることで、それまで感じていた人生に対する喪失感が消えていった。