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数か月前から中国で行方不明になっていたメコンデルタ地方カマウ省出身のブイ・ティ・モーさん(女性・26歳)が、数か月前ぶりに中国とベトナムの国境付近で保護され、このほどベトナムの家族と再会を果たした。
モーさんは3人兄妹の末っ子として生まれた。家計が苦しかったためモーさんは学校を退学し、家族と一緒にカマウ省から東南部地方ビンズオン省へ移り住んだ。18歳の時にメコンデルタ地方カントー市の男性と結婚し子宝にも恵まれたが、子供が生後6か月のときに離婚した。20歳の時に人の紹介で中国人男性と結婚し、中国へ移住するも1年後に再び離婚。その後、また人の紹介で別の中国人男性と結婚し子供2人を授かっていた。
ところが今から数か月前、モーさんの実家の家族は、モーさんが在留期限切れで不法滞在となっているとして逮捕されたと、モーさんの夫から連絡を受けた。モーさんは強制送還になり中国を出国したが、そこから音信不通となってしまった。
そして6月末に、東北部地方ランソン省でモーさんを保護したという慈善団体がモーさんの実家を訪れた。これと同じ頃、モーさんの父親は近隣住民にフェイスブック(Facebook)に投稿されている中国語を話す女性の動画や写真を見せられ、娘だと確信した。
慈善団体の代表によれば、モーさんは5月末頃に中国とベトナムの国境付近で放浪しているのを地元住民に発見され、慈善団体が保護しランソン省の社会保護センターへ連れて行ったという。保護時のモーさんは錯乱状態にあり、記憶も曖昧で自身の身元すら言えなかったが、センターで1か月過ごすうちに「ラックチャウ町、カマウ、お父さんの名前はビー」と身元に繋がる情報を口にするようになった。
モーさんを引き取りにランソン省へ赴いた父親のビーさんだったが、当初は父親を見ても「知らない」と叫んだという。10日間滞在した後、ビーさんは有志や当局の協力を得てモーさんを連れてカマウ省に戻った。
現在もモーさんは中国語やベトナム語で聞き取れない支離滅裂な言葉を発する状態で、家族は医療機関でモーさんに治療を受けさせる予定だ。ラックチャウ町人民委員会も関連機関と連携し全面支援するとしている。