テト(旧正月)名物の1つ、「バインチュン(Banh chung)」と「バインテット(Banh tet)」。テトの雰囲気を感じたければ、バインチュン&バインテット作りの村を訪れるのがおすすめだ。バインチュン&バインテット作りで有名な5つの村を紹介する。
(C) ttvn, ダム村のバインチュン作り |
(C) ttvn, ボーダウ村のバインチュン |
(C) ttvn, チャークオン村のバインチュン作り |
(C) ttvn, チャークオン村のバインチュン |
チャインクック(Tranh Khuc)村:ハノイ市タインチー郡
この村のバインチュンは、ハノイ市で有名というだけでなく、故郷を離れたベトナム人のために海外へも輸出されている。テト間近の頃にこの村を訪れると、バインチュンの香ばしい匂いが漂い、昔の村の空間を追体験しているかのように感じられる。
チャインクック村のバインチュンの原料は、もち米と豆、肉で、特別というわけでもない。しかし、この村のバインチュンが美味しくて有名なのは、豆も肉も、丁寧に選んでいるからだ。柔らかくて香ばしいもち米と、甘い緑豆、赤身と脂身が半分ずつの肉が合わさって、美味しいバインチュンになる。
ダム(Dam)村:紅河デルタ地方ハナム省タインリエム郡
ハナム省の省都フーリー市から約5km離れたダム村は、何世代にもわたるバインチュン作りの伝統がある。この村の老若男女ほぼ全員が、型など使わずきれいな四角形に包むことができる。
この村のバインチュンは、紅河デルタ地方ナムディン省ハイハウ郡のもち米を使い、緑豆やコショウにもこだわり、肉は赤身と脂身が半分ずつのものを使う。
独特な香りの秘訣は、雨水を使って茹でること。おそらくこの秘訣のおかげで、この村のバインチュンは長持ちし、8~10日は腐って悪臭が漂う心配もない。
ボーダウ(Bo Dau)村:東北部地方タイグエン省フールオン郡
50年以上の伝統のあるこの村のバインチュンは、今や多くの地域で知られているブランドだ。テト前のボーダウ村は、いつもばたばたと忙しく、バインチュンを作る人々の声と笑いで活気に満ちている。
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