- 15年に戦略的パートナーシップ構築
- 両国間の貿易額180億USD以上に引き上げへ
- 両国当局間で各分野の協力覚書締結
21日から23日までの日程でマレーシアを公式訪問中のトー・ラム書記長は21日、最高儀礼に則り盛大に執り行われた歓迎式典の後、アンワル・イブラヒム首相との首脳会談に臨んだ。
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両首脳はこの席で、両国間の包括的・戦略的パートナーシップの構築を決定した。ベトナムとマレーシアは1973年に外交関係を樹立し、2015年に戦略的パートナーシップを構築した。9年間の協力深化を経て、さらなる関係の格上げに漕ぎつけた。
両首脳は会談で、相手国の発展を支援し、国際法、独立・主権・領土一体性・政治制度の尊重・相互の内政不干渉の原則に基づき、友好協力と政治的信頼を強化することを確認した。また、国防・安全保障や海洋、電力、デジタル経済、漁業など、多くの分野で協力を強化することで一致した。
双方は、あらゆるレベルとチャネルでの訪問や交流と協力の強化を通じて、既存の対話・協力メカニズムを効果的に展開し、双方のニーズと利益に適した新たなメカニズムを検討・確立する。
また、両国間の経済の接続性を高め、バランスの取れた互恵的な貿易収支を確保しながら、両国間の貿易額を早期に180億USD(約2兆8000億円)以上に引き上げることを目指す。ハラール産業、石油・ガス産業の開発で協力を強化するほか、グリーン経済やイノベーション、科学技術、デジタル変革、グリーンエネルギー、教育訓練、人材開発、労働、文化、スポーツ、観光など多岐にわたる分野での協力や人的交流を促進していく。
双方は、東南アジア諸国連合(ASEAN)や国際連合などの多国間フォーラムにおいて、平和・安全・安定に向けて地域的・国際的問題について積極的に相互支援し、緊密に連携することで一致した。
両首脳の立ち会いのもと、ベトナム商工省傘下貿易促進局(VIETRADE)とマレーシア貿易開発公社(MATRADE)との間の貿易促進協力強化に関する覚書、国営ペトロベトナムグループ(PVN)とペトロナス(Petronas)との間の再生可能エネルギー協力に関する覚書が締結された。
なお、今回の関係の格上げにより、マレーシアはASEAN加盟国の中でベトナムと包括的・戦略的パートナーシップを構築した最初の国となった。
2024年11月21日現在、ベトナムと包括的・戦略的パートナーシップを結んでいる国は、◇中国(2008年)、◇ロシア(2012年)、◇インド(2016年)、◇韓国(2022年)、◇米国(2023年9月)、◇日本(2023年11月)、◇オーストラリア(2024年3月)、◇フランス(2024年10月)、◇マレーシア(2024年11月)の9か国となっている。