- 1132人を起訴、200人が更生施設送り
- 捜査拡大で芸能人の違法薬物使用も摘発
- スペイン人モデルや男性歌手が御用
ホーチミン市警察は、2023年3月中旬にフランス・パリ発ホーチミン行きのベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)VN10便の客室乗務員4人が違法薬物を持ち込んだ事件の捜査を拡大しており、これまでに500近いルートを摘発して計1132人を起訴した。
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捜査当局は行政処分として、200人余りを更生施設に送ったほか、各種違法薬物323.5kg、拳銃12丁、手榴弾3個を含む多くの証拠品を押収した。違法薬物の取引総額は28兆VND(約1720億円)に上ると見られる。
これに先立つ昨年3月16日、税関当局はパリからホーチミン市に到着したVN10便の機内に持ち込まれた客室乗務員4人(いずれも女性)の手荷物から、ケタミンやコカイン、MDMA(俗称エクスタシー)などの違法薬物合わせて11.2kgを発見・押収した。違法薬物は、新品らしき歯磨き粉の容器に詰められていた。
客室乗務員4人はフランス滞在中、歯磨き粉と洗口液をベトナムに持ち帰ってほしいと依頼を受けた。しかし、この新品らしき歯磨き粉の容器には違法薬物が詰められていた。捜査を経て、客室乗務員らが「歯磨き粉」に薬物が詰められていることを認識した上で持ち込んだことを立証できず、家宅捜索でも薬物は見つからなかったため、逮捕数日後に4人は釈放された。
その後、警察は市内の違法薬物ルート根絶に向けて捜査を拡大。この中で、多くの芸能人が違法薬物ルートに関与していることが判明。直近では、スペイン国籍でベトナム育ちのモデルであるアンドレイ・アイバー容疑者(グエン・ティ・アン、またはアン・タイ、女性:29歳)と歌手のグエン・チュン・ヒエウ容疑者(男性・35歳)、慈善活動系インフルエンサーのグエン・ドー・チュック・フオン容疑者(女性・30歳)が麻薬の不法所持と使用などで逮捕・起訴された。