3月にフランス・パリ発ホーチミン行きのベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)VN10便の客室乗務員4人が違法薬物を持ち込んだ事件で、ホーチミン市警察は事件に関与したとみられる55人を逮捕・起訴したと明らかにした。55人は、違法薬物の取引と密輸の疑いで捜査を受けている。
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当局は大量の各種違法薬物や証拠品を押収し、捜査を進めている。押収した違法薬物は計51kgに上るという。今後の捜査の拡大で、容疑者がさらに増える可能性もある。
これに先立つ3月16日午前8時45分頃、税関当局はパリからホーチミン市に到着したVN10便の機内に持ち込まれた客室乗務員4人(いずれも女性)の手荷物から、ケタミンやコカイン、MDMA(俗称エクスタシー)などの違法薬物合わせて11.5kgを発見・押収した。違法薬物は、新品らしき歯磨き粉の容器に詰められていた。
捜査によると、チーフパーサーを含む客室乗務員4人はフランスに滞在中、歯磨き粉327本と洗口液17本をベトナムに持ち帰ってほしいと依頼を受けた。報酬は1000万VND(約5万7000円)だった。
しかし、捜査を経て、客室乗務員らが「歯磨き粉」に薬物が詰められていることを認識した上で持ち込んだことを立証できず、家宅捜索でも薬物は見つからなかったため、逮捕の6日後に4人は釈放された。警察は刑事事件として立件し、別の2人を逮捕したが、容疑者2人の氏名は明らかにされていない。