- 17人死傷の貸家火災、刑事事件で立件
- 消防規定違反などの疑いで家主を捜査
- ハノイでは近年、大規模火災が相次ぐ
ハノイ市警察は、同市カウザイ区チュンホア街区チュンキン(Trung Kinh)通りの狭い路地にある3階建ての家屋で24日午前0時45分ごろに大規模な火災が発生して14人が死亡、3人が負傷した火事について、消防規定違反などで刑事事件として立件することを決めた。
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この家屋は、電動バイクの修理店と貸家を兼ねており、火災発生時は約20人が住んでいたとされる。警察は今後の捜査で、消防規定違反の疑いがある家主と地元管理組織の責任を追及していく方針。
同市警察によると、市内には3万1239軒の貸家・ミニアパートがあり、さらに何らかのビジネス拠点を兼ねた施設は3万9214軒あるとされ、後者は火災発生の危険性が高い。
狭い路地の中に家屋が密集するハノイ市では近年、大規模な火災が相次いで発生している。2023年8月には、カウザイ区のカラオケ店で消防士3人が殉職する火災が発生。
同年9月にはタインスアン区で違法建築されたミニアパート火災で56人が死亡、同年10月にはタインチ郡にある民家で廃品回収業を営む母子3人が死亡する火災が発生。直近では今年1月、ホアンキエム区の旧市街地にある花屋を兼ねた3階建て家屋で家族4人が死亡する火災が起きていた。
なお、カウザイ区人民委員会は25日、今回の火災で危険を顧みず被災者救助に協力した近隣住民の男性4人に表彰状を授与した。男性らは黒煙がたちのぼる中、梯子を使って上の階の窓まで上り、ハンマーで壁を壊して、部屋の中に閉じ込められていた住民を救出した。