メコンデルタ地方カントー市警察のグエン・フー・トゥオン上佐はこのほど、中国に渡って腎臓売買をするベトナム人が絶えない事について、腎臓と共に秘かに別の臓器を取られる恐れもあり、死亡事故に至る可能性も高いと警鐘を鳴らした。12日付グオイラオドン紙(電子版)が報じた。
メコンデルタ地方ハウザン省在住のコンさん(18歳)とダイさん(21歳)は、中国で腎臓を売ってきたばかりだ。2人によると、中国に行って腎臓を売れば4000万ドン(約16万円)稼げると誘われ、別の1人(19歳)にも声をかけて3人で中国の広州市に渡った。案内された場所にはベトナム人8人が順番を待っていた。
約1週間後に腎臓の摘出手術を受けると、3~4日後に抜糸もしないまま退院させられた。ベトナムのモンカイ(北部クアンニン省)に戻る時に受け取った金額は、約束より少ない3600万ドン(約14万4000円)だった。案内人からは、交通費と食費を差し引いたためと説明を受けた。
モンカイから故郷に帰った時、手元には3000万ドン(約12万円)しか残っていなかった。コンさんとダイさんは、「手術後体調が優れず力仕事ができなくなった。できることなら元の体に戻して欲しい」と話している。