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FIFAワールドカップ・アジア最終予選は10月7日(ベトナム時間10月8日)にグループBの第3戦目、中国代表とベトナム代表の試合が中立国UAEのシャル―ジャ・スタジアムで行われ、ベトナムが2-3で敗れた。2点ビハインドから追いついたベトナムだったが、相手のエース武 磊(ウー・レイ)に終了間際に勝ち越し弾を許し、痛い敗戦となった。これでベトナムは3連敗で同組最下位に転落。一方の中国は同予選初勝利で最下位を脱出した。
ともに2連敗同士のこの試合、予想通り両チーム慎重な立ち上がりを見せて、前半は中盤でのつぶし合いが続いた。フィジカルで勝る中国は、ロングボール中心の単調な攻撃。一方のベトナムは細かくパスを繋ぎながら、打開を図ったが、どちらも決定力に欠き、前半をスコアレスで折り返す。
後半の立ち上がりもスローな展開だったが、53分に浮き球のパスからFWウー・レイが裏に抜け出し、中国がビッグチャンスを迎える。ベトナムはGKブイ・タン・チュオンが一旦はシュートを止めたものの、こぼれ球をFW張 玉寧(チャン・ユーニン)に押し込まれて失点。
ここから、中国は自陣に引いてカウンター狙いのスタイルに移行。1点を追うベトナムは前に出てゴールを狙わなければならなくなった。流れを変えたいベトナムはここから積極的に選手交代のカードを切る。しかし、これが裏目に出て、途中出場の若手DFグエン・タイン・ビンがFWウー・レイの動きを抑えきれず、75分に中国が追加点。
このままでは終われないベトナムも終盤に決死の猛攻を見せる。80分には、MFグエン・ホアン・ドゥックのパスを受けた途中出場の右SBホー・タン・タイが巧みなボールさばきで相手をかわしてシュート。これが決まり、ベトナムが1点を返す。
尚も攻めるベトナムは90分、途中出場のFWグエン・コン・フオンのパスを中央で受けたMFグエン・クアン・ハイが相手守備陣の裏を狙ってスルーパス。これに反応したFWグエン・ティエン・リンが落ち着いて流し込み、ベトナムが土壇場で同点に追いつく。このまま試合を終えたかったベトナムだったが、94分、スペインでプレーするFWウー・レイに再びゴールをこじ開けられる痛恨の被弾。試合はこのまま2-3でホイッスル。ベトナムにとって最終予選での史上初の勝ち点1は、あと一歩のところで指の隙間から零れ落ちた。
※記事提供:ベトナムフットボールダイジェスト+