ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

敵地でUAE代表に2-3惜敗の初黒星も、ベトナム代表が史上初のW杯アジア最終予選進出

2021/06/17 14:33 JST配信
(C) VFF
(C) VFF

2022FIFAワールドカップ・アジア2次予選グループGの最終戦、首位ベトナム代表(FIFAランキング92位)と2位UAE代表(同73位)の試合がUAE・ドバイのザビール・スタジアムで6月15日に行われ、ベトナムが2-3で敗れた。ベトナムは終盤怒涛の追い上げを見せたが、あと一歩及ばず、同予選初黒星を喫した。

 この結果、グループGはベトナムが5勝1敗2分の勝ち点17、一方、UAEは6勝2敗0分の勝ち点18となり、最終戦でベトナムは首位から2位に転落。しかし、各組2位争いで成績上位の5チームに入ることが出来たので、史上初の最終予選進出が決まった。

 ホームのUAEは勝たなければ、最終予選進出が難しいという試合だったので、立ち上がりから積極的にゴールを狙いに来た。一方のベトナムは引き分け以上で最終予選進出が確定。負けた場合は、他グループの結果次第だが、かなり高い確率で最終予選に駒を進められるという状況の中での試合だった。

 ベトナムはパク・ハンソ監督が累積警告でベンチ入り停止となり、指揮官不在。この日はコーチのイ・ヨンジン氏が監督代行として指揮を執った。ベトナムは序盤から圧力をかけてくるUAEに押し込まれる苦しい展開。それでも、守備陣が集中を切らさず何とかしのいでいたが、飲水タイムの直後の31分、一瞬のスキを突かれて失点。勢いづくUAEは39分にもPKで1点を追加。前半はベトナムの2点ビハインドで折り返す。

 ベトナムは後半開始からスーパーサブのFWグエン・コン・フオンを投入して選手交代で打開を図る。しかし、後半立ち上がりの50分、UAEにダメ押しの3点目を奪われて、勝敗はほぼ決したかに見えた。さらに、この時点で他会場の結果によりベトナムの最終予選進出が決定。あとは両チーム無理をせずに試合を終えるだけという状況だったが、ベトナムはゴールへの意欲を失わず、ここから反撃に転じる。

 途中出場のFWグエン・コン・フオンとMFチャン・ミン・ブオンを起点に攻めるベトナムは84分、ミン・ブオンのスルーパスに反応したFWグエン・ティエン・リンが落ち着いてゴールに流し込み1点を返す。さらにアディショナルタイムに相手自陣のパス回しを奪ってベトナムが速攻。最後はミン・ブオンが決めて1点差まで詰め寄る。

 結局、試合はこのままホイッスルが鳴り、ベトナムは2-3で敗戦。終盤怒涛の反撃を見せるも、同点まではあと一歩及ばなかった。ベトナムは最終戦の結果でグループG2位に転落したが、各組2位争いで成績上位4位となって、史上初の最終予選進出。東南アジアで最終予選に駒を進めたのはベトナムのみ。

 敵地でのUAE戦は相手の迫力ある攻撃に押されるシーンが目立ち、最終予選に向けて課題が多い試合となった。ワールドカップ最終予選はベトナムにとって未知の世界。躍進著しい若きベトナム代表が、この先、アジアの列強を相手にどこまで戦えるのか見ものだ。

グループGの最終成績

各組2位チームの成績
※グループHの北朝鮮が出場を辞退したため、各組2位の戦績を比較する際は、グループA~Gの2位チームについてはグループ5位のチームとの対戦戦績を除外。

 なお、この試合も新世代テレビソリューション株式会社(Next Media)とベトナムサッカー連盟(VFF)がネット中継しており、ベトナム時間の深夜にもかかわらず、両チャンネルを合わせると約300万人が視聴していた。

 史上初となる最終予選進出を決めたベトナム代表に各方面から祝福の声が上がっており、VFFとフンティングループは試合後、それぞれ10億VND(約480万円)と20億VND(約960万円)の報奨金を贈ると発表。これに先立ち行われた同予選のインドネシア戦、マレーシア戦の勝利で贈られた報奨金と合わせた額は計80億VND(約3840万円)。ベトナム代表は6月17日、バンブー航空の専用チャーター便で帰国し、その後、ホーチミン市7区のホテルで新型コロナ対策の集中隔離措置を受けることになっている。


※記事提供:ベトナムフットボールダイジェスト+

[2021年6月16日 ベトナムフットボールダイジェスト+].  © Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ホーチミン:12月運行開始のメトロ1号線、運賃決定 (6:46)

 ホーチミン市人民委員会は21日、12月の商業運転開始を予定している都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)の運賃を規定する決定を発表した。  決定によると、運賃は乗車区間の距離によって異...

マレーシア、ベトナムの9か国目の包括的・戦略的パートナー国に (6:32)

 21日から23日までの日程でマレーシアを公式訪問中のトー・ラム書記長は21日、最高儀礼に則り盛大に執り行われた歓迎式典の後、アンワル・イブラヒム首相との首脳会談に臨んだ。  両首脳はこの席で、両国間...

チン首相、ドミニカ共和国大統領と会談 FTA交渉を提案 (5:45)

 ドミニカ共和国を公式訪問中のファム・ミン・チン首相は現地時間20日、ルイス・ロドルフォ・アビナデル・コロナ大統領と会談した。  両首脳は、2005年7月7日の外交関係樹立以来、初のハイレベル訪問となる...

ハノイの街角、アヒルを連れて散歩する名物男性 (17日)

 午後3時、ハノイ市ハイバーチュン区ファムディンホー街区在住のグエン・ゴック・クアンさん(男性・61歳)が、手に持った棒で地面を叩くと、生後4か月の真っ白なアヒルは「散歩の時間だ」と理解し、クアンさんの...

ホーチミン:ドンコイ通りの小売スペース賃貸料、世界14番目の高さ (5:33)

 米不動産サービス大手クッシュマン&ウェイクフィールド(Cushman & Wakefield=C&W)がこのほど発表した、世界のブランドショップ街の小売スペース賃貸料動向に関する年次調査レポート「世界のメインストリート(...

自宅でヒキガエル肉を調理、児童1人死亡・1人重篤 (4:20)

 南中部高原地方総合病院は19日、自宅で調理したヒキガエルの肉と卵を食べた児童2人が中毒を起こしたと発表した。  19日昼、南中部高原地方ダクラク省クロンパック郡に住むY君(11歳)は、自分でヒキガエルの...

教員の4割超が給与と保護者のプレッシャーに悩み (4:14)

 ベトナム国家大学ホーチミン市校(ホーチミン市国家大学=VNU-HCM)傘下の政策開発研究所が先般発表した調査結果によると、教員の25.4%が学校内で、8.2%が学校外で生徒向けに補習授業を行っている。  この...

エクセル・クリエイツ、ハノイに駐在員事務所を開設 (3:46)

 医療機関向けパッケージソフトウェアの製造・販売を手掛ける株式会社エクセル・クリエイツ(大阪府大阪市)は11月、ハノイ市に駐在員事務所を開設する。  これを機に、ベトナムをはじめとする東南アジア諸国...

ハノイ:国際建築展示会「ベトビルド」、11月27日から開催 (2:47)

 ハノイ市ナムトゥーリエム区の国立展示建設センター(1 Do Duc Duc, quan Nam Tu Liem, TP. Ha Noi)で、11月27日(水)から12月1日(日)まで、国際建築展示会「ベトビルド・ハノイ2024(第4回)(VIETBUILD Ha Noi 202...

米空軍、ベトナム空軍に練習機5機引き渡し 国防協力の重要な節目 (21日)

 米空軍は南中部沿岸地方ビントゥアン省ファンティエット空港で20日、ベトナム空軍に米国製の練習機「T-6テキサンII(T-6 Texan II)」5機を引き渡した。  式典は、米空軍太平洋空軍司令官のケビン・B・シュナ...

タイWHA、タインホア省で工業団地開発 投資総額80億円 (21日)

 ブイ・タイン・ソン副首相は19日、北中部地方タインホア省で計画されているWHAスマートテクノロジー工業団地のインフラ整備案件に関する投資方針を承認する決定第1431/QD-TTgに署名した。  投資主は、タイ...

ビンファスト子会社、シュナイダーなどとグリーンエネルギーで協力 (21日)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(VinFast)の子会社、ビンファスト・エネルギー(VinFast Energy)は、

車両の排ガス基準のロードマップ、25年1月1日施行 (21日)

 チャン・ホン・ハー副首相は、輸入車両と国内製造・組み立て車両に求められる排ガス基準の適用ロードマップを規定する首相決定第19号/2024/QD-TTgに代行署名した。同決定は2025年1月1日に施行される。  首...

プロジェクターの中国XGIMI、ナムディン省に工場建設へ (21日)

 スマートプロジェクターとレーザーテレビの設計・製造を手掛ける中国のエクスジミー(XGIMI)はこのほど、北部紅河デルタ地方ナムディン省のミートゥアン工業団地内でプロジェクター生産工場の建設に向けた地鎮祭...

ベトジェットエア、「グリーンフライデー」で運賃キャンペーン (21日)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、「ブラックフライデー」に対抗してサステナブルな消費を促す「グリーンフライデー」のキャンペーンとして、11月27

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2024 All Rights Reserved