(C) Bongda ソンラム・ゲアンFCのサポーター 写真の拡大 |
今シーズンからレ・コン・ビンが復帰したソンラム・ゲアンFCが開幕から快進撃を続けている。第4節終了時点の成績は勝ち点10で首位。アウェーの試合となったハノイT&T戦(2-2の引き分け)には大勢のサポーターがハノイ市ハンダイスタジアムに詰め掛けてスタジアムを黄色に染めた。ザンチーなどが報じた。
発表によると、この試合の入場者数は約2万人。ハンダイスタジアムでここまでの観客が入ったのは、1998年に地元開催した東南アジアサッカー選手権(タイガーカップ:現スズキカップ)での代表戦以来で、実に15年ぶりのことだ。
故ホー・チ・ミン主席やドンズー運動を興したファン・ボイ・チャウの出身地として有名なゲアン省だが、ベトナムでは全国有数のサッカーどころとしても広く知られている。ホームのビンスタジアムで行われる試合はいつも満員となり、アウェーでもバスをチャーターして大勢のサポーターが何時間も、ときには何十時間も掛けて応援に駆けつける。
熱しやすく冷めやすいと言われるベトナムのサッカーファンだが、ゲアンサポーターはクラブが苦しい時期にあっても、変わらない熱い声援を送る。かつてのクラブの象徴であるレ・コン・ビンがライバルクラブから復帰することが決まった際も、まるで放蕩息子を迎える家族のように暖かく迎え入れた。
Vリーグは昨シーズン終了後、経営難に陥っていた複数のクラブが解散、又は2013年シーズンへの不参加を発表した。多くの専門家が今シーズン開幕前に悲観的な意見を並べており、「ベトナムサッカーは終わった」と語る人まで現れた。
しかし、数年前と比べると、ソンラム・ゲアンFCのように熱心なサポーター組織を持つクラブも増えつつある。◇SHBダナンFC、◇ハノイT&T、◇シマン・ハイフォンFC、◇キエンロンバンク・キエンザンFCなどがその例だ。これらのクラブではホームでの入場者数が毎試合1万人以上との統計が出ている。サポーターはベトナムサッカーが立たされている苦境をよく理解している。苦しい時こそ選手たちを支えたいというのが彼らの思いだ。
最後に、この日のサッカー情報関連サイトの多くの見出しで飾られた言葉を紹介して本稿を終えようと思う。「Bóng đá Việt Nam sẽ không chết!(ベトナムサッカーは死なない!)」