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Jリーグ2部J2のコンサドーレ札幌が元ベトナム代表のレ・コン・ビン獲得を狙っているという報道が流れ、国内のサッカーファンはにわかに色めき立っている。ボンダー24hなどが報じた。
コンサドーレ札幌は昨年J2降格が決定。この降格により、多くの主力放出を余儀なくされている。そんな中で流れたコン・ビン獲得オファーの一報。その狙いは何なのか、純粋に戦力として?或いは他の意図が?実現すれば初のベトナム人Jリーガー誕生となる。今回は、オファーの背後に見え隠れする、それぞれの思惑について考察してみた。
コンサドーレ札幌には、21日のメンバーリスト発表時点で、ブラジル人1人、日本人6人という計7人のフォワード登録選手が在籍している。コン・ビンの入団が決まった場合、ポジション争いは熾烈なものになると予想される。もっとも、若手選手が多いだけに、経験豊富なコン・ビンがフォワードの一角に割って入ることも十分に考えられる。所属クラブが解散し、高年俸がネックとなって国内での移籍先が見つからない状況が続いているだけに、今回のオファーはコン・ビンにとっても魅力的なものだ。
但し、今回の獲得オファーには、他の側面もある。コンサドーレ札幌のチームスポンサーであるサッポロビールは、東南アジア市場への展開を進めている。サッポロ・ベトナム・リミテッド(Sapporo Vietnam Limited)の岸裕文社長によると、サッポログループは、ベトナムを東南アジアの最重要市場として位置づけており、ベトナムで抜群の知名度を誇るコン・ビンを獲得できれば、サッポロビールのブランド普及に大きな効果が期待できる。
コン・ビンは最近、人気歌手のトゥイ・ティエンとの間に第1子が生まれたばかり。サッカー選手としてだけでなく、私生活でも話題に事欠かないスターだ。これまで日本人サッカー選手がジャパンマネー目的で海外クラブに買われるということはあったが、今回の移籍話はまさにその逆パターンといえる。
なお、コン・ビンは、「現時点では、まだはっきりした事は何も決まっておらず、移籍について話すのは勘弁して欲しい」とコメントしている。