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ゾアインさんの母方の田舎が南部メコンデルタ地方カントー市で馴染みもあったが、現地の食べ物や風景に改めて何度も驚き、「この国の自然のなんと美しいことか」と思った。
ゾアインさんの妻、タイ・ティ・バック・トゥオンさん(48歳)はというと、夫と一緒に未知の土地へ行く楽しみと期待がどんどん増していった。「一番よく覚えているのは、ロンスエン市(南部メコンデルタ地方アンザン省)で20種類以上の野菜が入ったラウマム(lau mam、発酵魚鍋)を食べたことです。とても気に入りました」とトゥオンさんは話す。
トゥオンさんは、自宅でも様々な地域の名物料理をたくさん食べてきた。しかし、現地に行って、現地の人が作った名物料理を食べてみると、やはりどこか違った。南部の甘い味付けに慣れていたトゥオンさんは、何度となく砂糖をもらってスープに加えなければならず、多くの人に驚かれた。
旅に出発してから2年間、ゾアインさんとトゥオンさんはバイクで南部メコンデルタ地方を制覇した後、南中部高原地方と南中部沿岸地方を制覇して、北部へと北上していった。「旅は短くて数日ですが、一番長かったのは北部に行ったときで、5200km余りの旅路を経て2024年の半ばに戻ってきました」とゾアインさん。
旅の日数は、店の売上で貯められた金額によって決まる。夫婦はこの2年間、自分たちのために何かを買うこともなく節約して、安全な旅のためにバイクのメンテナンスにお金を使うだけだった。