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- 200USD未満のスマホ売上高+38.0%増
- 売上高全体の51%、22年1~3月期以来最高
- 中国シャオミが27.0%でシェア最大
香港の市場調査会社カウンターポイント・リサーチ(Counterpoint Research)の報告「ベトナム携帯電話市場トラッカー(Vietnam Handset Market Tracker)」によると、ベトナムで格安スマートフォンの需要が急増している。
2024年7~9月における販売価格200USD(約3万1400円)未満のスマートフォンの売上高は前年同期比+38.0%増と大幅に増加し、携帯電話全体の売上高の51.0%を占め、2022年1~3月期以来の最高を記録した。
200USD未満の価格帯では、中国シャオミ(Xiaomi)が27.0%で最大のシェアを占め、中でも「Redmi 13」と「Redmi 14C」が最も人気を集めた。中国オッポ(OPPO)は前年同期比+96.0%増の急成長を遂げ、「OPPO A3x」が特に人気が高かった。
<携帯電話の価格帯別シェア>
この背景には、第2世代移動通信システム(2G)限定対応の携帯電話を利用する契約者向けサービスが10月15日に正式に終了したことや、携帯キャリア各社が契約者に対し、2G携帯電話からよりハイスペックなスマートフォンなどへの乗り換えをサポートし、購入代金の補助や優遇料金プランの適用などで対策に取り組んでいることがある。
携帯キャリア最大手の国防省傘下ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)は、購入代金の補助だけでなく、3000億VND(約18億5000万円)を拠出し、2G限定対応の携帯電話を利用する契約者70万人に第4世代移動通信システム(4G)対応のスマートフォンを贈呈した。
また、テーゾイジードン投資[MWG](Mobile World Investment Corporation)やFPTリテール[FRT](FPT Retail)などの携帯電話小売大手も、4G対応のスマートフォンに乗り換える際に古い2G携帯電話をギフト券と交換するキャンペーンを実施し、販売促進に努めている。
<4G対応スマートフォンと5G対応スマートフォンのシェア>