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ホン少佐によると、ストレスのかかる時間や大変な職務の後でも、チョン書記長は時にユーモアを交えながら、素朴な愛について語り合ったり、チョン書記長の故郷でもあるハノイ市の堤防をサイクリングしたりしていたという。午後には、ホン川(紅河)を臨むテーブルと椅子に座り、愛についておもしろくうたった詩を読んだりもした。
しかし、チョン書記長に休む暇はほとんどなかった。起床後は朝のお茶を飲み、運動し、新聞を読み、職務を遂行し、客を迎えた。チョン書記長は疲れを感じると、自ら休憩を申し出た。
ホン少佐によると、チョン書記長の一番好きな食べ物はヨーグルトだった。チョン書記長は、食事でごはんやおかずを減らしても、ヨーグルトだけは必ず完食したという。それから、ピーナッツキャンディも大好きだったといい、チョン書記長の仕事机の上にはいつもピーナッツキャンディの入った瓶が置かれていた。
また、チョン書記長は、朝夕の運動や散歩のときに、よく歌を歌っていた。当直のスタッフも練習して、一緒に歌うこともあった。この歌詞は、チョン書記長に関わったすべての病院のスタッフの記憶の中で、今も鳴り響いている。
チョン書記長が過ごした病室は、治療室の外に木製のテーブルと椅子が置かれ、チョン書記長や医療スタッフが日々くつろぐ場所になっていた。チョン書記長が座る側の椅子からはホン川が望める。チョン書記長は毎日、朝夕をここでリラックスして過ごし、夜明けと夕暮れのホン川を眺めていた。
そういったとき、チョン書記長は時事問題について話し、ときにはリラックスしてユーモラスな話もした。それから、医師や看護師が理学療法を行っている間は、風景や人生についての詩を読むこともあった。
チョン書記長との思い出は、病院のすべてのスタッフの記憶の中に、そのままの形で残っている。
素朴で親しみやすいリーダーの鏡であったチョン書記長は、病院のすべてのスタッフに対し、国の高官、そして国民の健康を守るという使命を果たすべく、献身的に努力を続けていかなければならないという教訓を残していった。