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カントー市ビンタイン郡出身のファム・バン・ホアさん(男性・34歳)は、夫婦のシェアハウスの最初のゲストだ。ホアさんは、最初はヒエンさんの誘いが本当のことだとはとても信じられなかったと語る。「見ず知らずの人に声をかけて、寝泊まりさせて食費まで出そうなんて、この人は頭がおかしいんじゃないかと思いましたよ」とホアさん。
ヒエンさんに何度も説得され、ホアさんは「失うものも何もない」と考え、ようやく荷物をまとめて夫婦が建てた家に移った。数週間寝泊まりして、夫婦の熱意と誠実さを目の当たりにしたホアさんは、ようやくヒエンさんの誘いは嘘ではなかったと信じることができた。
「ヒエンさんとホンさんのことを恩人だと思っています。2人がいなかったら治療費を支払う余裕などなかったでしょう」とホアさんは語る。
南部メコンデルタ地方ドンタップ省出身のルー・バン・フーさん(男性・44歳)は腎臓病を患っており、やせ細って肌の色も浅黒く、身体のあちこちにこぶができている。3年近くこのシェアハウスで寝泊まりしているフーさんにとって、ヒエンさん夫婦は親戚のような存在だ。
「2人は毎日、私たちの食事の世話をしてくれています。それから、時々有志の皆さんに薬の購入や透析にかかる費用もサポートしてもらっています」とフーさん。
この5年近くの間に、透析患者のシェアハウスは何百人もの貧しい人々を救ってきた。最も多い時で約30人、少ない時でも約15人がここで生活してきた。健康状態が悪くなって亡くなってしまう人もいれば、地元で治療を受けるために親戚の家に移る人もいるため、入居者の数は一定ではない。