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小学2年生のとき、マイ・アインさんは歩行能力を改善する手術を受けた。しかし、手術後もあらゆることが依然として困難で、歩くのはゆっくり、物を持つのも難しく、ましてや文字を書くこともできなかった。
そんな中でも、努力の甲斐あってマイ・アインさんは中学3年生(日本の中学2年生に相当)のときに歴史の科目で町レベルの優秀生徒として表彰された。中学4年生(日本の中学3年生に相当)のときには、同じく歴史の科目で省レベルの優秀生徒コンテストで2位に入賞した。そして、難関高校にも合格した。
一方でハオさんは、マイ・アインさんのような子に対する差別や人々の目によって、本人が心を痛めることも少なくなかった、と語る。大学入試前には、「マイ・アインさんのような人がわざわざ入試を受ける必要もないだろう、土産物店でもやればいい」などと言う人もいたという。それでもマイ・アインさんは受験を決意し、結果、高得点でハノイ法科大学に合格した。
現在は法律事務所でインターンシップ中のマイ・アインさん。同時に、自分と同じような境遇の人たちに寄り添い、サポートするため、ベトナム脳性麻痺児童家族の会の事務所でアルバイトもしている。
マイ・アインさんの両親は、娘にはあまり大変でない仕事を選んでほしいと思っているが、マイ・アインさん自身は弁護士という夢への情熱を燃やし続けている。