ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ヤミ美容整形の世界【前編】あなたも3日で「センセイ」に

2022/04/24 10:10 JST配信
(C) thanhnien
(C) thanhnien 写真の拡大
(C) thanhnien
(C) thanhnien 写真の拡大

 美しくなりたいと受ける美容整形……しかし術後のトラブルは後を絶たず、死亡事故も出ている。ホーチミン市には、美容整形の技術を教えるという「教室」も多数存在するが、果たしてその実態は――。


練習はホンモノで

 「ウチなら何日かで技術が身につくわ。生徒はみんなスパや美容クリニックの経営者。実践が多いから3~4日で覚える人もいる」。

 3月某日、ホーチミン市6区ハウザン(Hau Giang)通りの美容整形教室で応対してくれた30歳前後の女性Lが説明した。フィラー(充填剤)注射の学費は400万VND(約2万1900円)という。

 別の日、今度はゴーバップ区ブイクアンラー(Bui Quang La)通りの教室に行くと、女性Pは「唇、頬、顎のフィラー注射は500万VND(約2万7300円)。最初の1週間は見学。その後、顎とか頬とか簡単なところの注射から始める。ホンモノの人間で練習するのよ。じゃなきゃ身につかないから。でもヒトでやるんだから注意しないと。機械なら修理すればいいし、何なら新しいのを買えばいいけど、人間だとそうはいかないからね」と言い、最も難しいのは鼻のフィラー注射だと説明した。血管にあたれば非常に危険で、壊死することもあるそうで、「ちょっとウデがいるわね」と言う。


全国各地から集まる生徒

 Pによると、この仕事は女性よりも男性の方がいいらしい。男の先生の方が信頼できるという女性の心理があるという。

 またPの教室には、全国各地からスパや美容クリニックの経営者が学びにくる。ちょうど居合わせた女性B(30歳)は、北部紅河デルタ地方ニンビン省で歯医者を営んでいるが、美容整形の方が儲かるため、ここに来たという。フィラー注射や鼻整形などを3か月かけて学び、終わればニンビン省に帰ってクリニックを開くのだそうだ。

 Pの生徒はほとんどがクリニック経営者で、客が少ない時期に教室に来る。先日は南部メコンデルタ地方キエンザン省から生徒が来て、二重まぶたの切開法を5日ほど学んで帰っていった。施術が難しい客がいれば電話でアドバイスを求めてくるそうで、「この人は、ひとつ覚えたら地元に帰ってお客さんに施術して、またしばらくしたら別の技術を勉強しに……って感じね」とPは説明した。

次ページ → 出張講習に同行

前へ   1   2   次へ
[Thanh Nien 06:25 13/04/2022, F].  © Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
この記事に関連するおすすめの記事
新着ニュース一覧
ホーチミン:中国発のぬいぐるみブラインドボックスがブーム (10:16)

 中国発のぬいぐるみ「ベイビー・スリー(Baby Three=娃三歳)」が、ホーチミン市の若者の間でブームになっている。  日曜日の夜7時30分、ホーチミン市ゴーバップ区ファンバンチ(Phan Van Tri)通りでは、中身...

年末年始休暇の最もお得な旅行先、ダラットが4位 アゴダ (9:53)

 デジタル旅行プラットフォーム「アゴダ(Agoda)」を運営するアゴダ・カンパニー(Agoda Company、シンガポール)は、年末年始休暇の最もお得な旅行先のランキングを発表した。  これは、9つの分析市場のそれぞ...

ダナン:クリスマス&ニューイヤーフェスティバルを初開催 (8:58)

 南中部沿岸地方ダナン市観光局は、2024年12月14日(土)から2025年1月2日(木)にかけて「クリスマス&ニューイヤーフェスティバル2025」を初開催すると発表した。  同イベントは、ロン橋(ドラゴン橋=ドラゴン...

ハノイの街角、アヒルを連れて散歩する名物男性 (17日)

 午後3時、ハノイ市ハイバーチュン区ファムディンホー街区在住のグエン・ゴック・クアンさん(男性・61歳)が、手に持った棒で地面を叩くと、生後4か月の真っ白なアヒルは「散歩の時間だ」と理解し、クアンさんの...

カンボジア国会議事堂新庁舎が落成、ベトナムが寄贈 (22日)

 カンボジア公式訪問を開始したチャン・タイン・マン国会議長は21日、カンボジアの首都プノンペンで、同国のクオン・ソダリー国民議会(下院)議長と会談した。  両議長はこの席で、両議会が緊密に連携して訪...

フエ前国会議長に警告処分、病床のトゥオン元国家主席は処分先送り (22日)

 ベトナム共産党政治局・書記局は20日に開かれた会合で、政治局員・国会共産党連合会書記・国会議長在任中に、汚職防止に関する党規と法律に違反したとして、ブオン・ディン・フエ前国会議長に警告処分を科すこ...

エノテカ、ホーチミン高島屋にワインショップをプレオープン (22日)

 ワインの輸入販売などを手掛けるエノテカ株式会社(東京都港区)は11月25日、ホーチミン市1区のホーチミン高島屋2階に「ワインショップ・エノテカ ホーチミン高島屋店」をプレオープンする。  ラウンジエリア...

住商アグロ、地場農業資材販売会社に出資 (22日)

 住商アグロインターナショナル株式会社(住商アグロ、東京都千代田区)は、ベトナムの農業資材販売会社であるホップチー・インベストメント・コーポレーション(Hop Tri Investment Corporation、ホーチミン市)に...

働きがいのある在ベトナム企業ベスト100、ユニリーバが1位に (22日)

 ベトナム最大の企業管理職向けソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を運営するアンファベ(Anphabe)は19日、「働きがいのある在ベトナム企

カマウ省:戦勝遺跡地区を建設、ベトナム戦争の戦闘で勝利の地 (22日)

 南部メコンデルタ地方カマウ省人民委員会は19日、ダムゾイ郡でダムゾイ・カイヌオック・チャーラー(Dam Doi - Cai Nuoc - Cha La)戦勝遺跡地区の起工式を開催した。同省共産党委員会のグエン・ティエン・ハイ書...

ホーチミン:12月運行開始のメトロ1号線、運賃決定 (22日)

 ホーチミン市人民委員会は21日、12月の商業運転開始を予定している都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)の運賃を規定する決定を発表した。  決定によると、運賃は乗車区間の距離によって異...

マレーシア、ベトナムの9か国目の包括的・戦略的パートナー国に (22日)

 21日から23日までの日程でマレーシアを公式訪問中のトー・ラム書記長は21日、最高儀礼に則り盛大に執り行われた歓迎式典の後、アンワル・イブラヒム首相との首脳会談に臨んだ。  両首脳はこの席で、両国間...

チン首相、ドミニカ共和国大統領と会談 FTA交渉を提案 (22日)

 ドミニカ共和国を公式訪問中のファム・ミン・チン首相は現地時間20日、ルイス・ロドルフォ・アビナデル・コロナ大統領と会談した。  両首脳は、2005年7月7日の外交関係樹立以来、初のハイレベル訪問となる...

ホーチミン:ドンコイ通りの小売スペース賃貸料、世界14番目の高さ (22日)

 米不動産サービス大手クッシュマン&ウェイクフィールド(Cushman & Wakefield=C&W)がこのほど発表した、世界のブランドショップ街の小売スペース賃貸料動向に関する年次調査レポート「世界のメインストリート(...

自宅でヒキガエル肉を調理、児童1人死亡・1人重篤 (22日)

 南中部高原地方総合病院は19日、自宅で調理したヒキガエルの肉と卵を食べた児童2人が中毒を起こしたと発表した。  19日昼、南中部高原地方ダクラク省クロンパック郡に住むY君(11歳)は、自分でヒキガエルの...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2024 All Rights Reserved