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さらに、2015年、2016年、2017年にも、建設資材が高所から道路に落下したり、作業員が死亡したりする事故が相次いだ。
着工から運行開始までに交通運輸相も入れ替わり、10年間で3人がこの役職を務めた。投資総額は当初の8兆7700億VND(約436億円)から、18兆0016億VND(約895億円)に膨れ上がり、人々の利益のためのプロジェクトという期待は、いつしか失望に変わってしまった。
2020年に入ると、プロジェクトは完成に向けて大きく動き出した。試験走行と並行して、メトロ2A号線を運営するハノイ・メトロ(Hanoi Metro)はプロジェクトの安全性を検証するために現場で様々なリハーサルを行った。
2020年12月12日、全区間でシステム全体の試運転が始まった。これは本格的な運行開始を見据えた最終テストとなり、12月31日までの20日間にわたり試運転を行った。
2021年になって、プロジェクトにとって最も大きな2つのターニングポイントが訪れた。まず、4月29日にフランス系コンサルタントであるACT(Apave-Certifer-Triccの3社による企業連合体)が、安全証明書を発給した。
そして10月末には、建設事業検収国家検査評議会が投資主による検収結果を承認した。その時点で、プロジェクトは引き渡しと商業運転の条件を満たした。
メトロ管理委員会は、運行開始日を週末の11月6日に設定した。11月6日から15日間は無料で運行し、21日から有料運行を開始することにした。
ただし、無料運行期間中に乗車した人々のほとんどはあくまでも「試しに乗ってみる」という感覚で、バイクや自動車を捨てて電車の利用に切り替えることまでは考えていないようだった。
市民がメトロを受容するかどうかは、無料運行期間が終わってしばらく経ってからわかるだろう、という意見が多い。
なお、ハノイ・メトロによると、11月6日から12月5日までの1か月間におけるメトロ2A号線の利用者数は62万0464人、1日当たりの平均利用者数は2万0682人、運行本数は5599本だった。無料で運行していた11月6日から20日までの15日間の利用者数は38万0510人、有料化した11月21日から12月5日までの15日間の利用者数は23万9954人となった。
今後、市内の通勤・通学の再開に伴い、さらなる利用者数の増加が見込まれている。