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「君に損はさせない」
記者はシュガーベイビーとして、また別の「パパ」と会うことにした。お相手は、ホーチミン市ビンタイン区在住の47歳のチャン・コン・ハイさん(仮名)だ。ハイさんは化粧品事業を手掛けており、市内で貸し部屋のオーナーもしていると自己紹介した。当初は、シュガーダディーたちが自分の貸し部屋をシュガーベイビー用に借りてくれればという広告のつもりでグループに参加した。
ハイさんは記者と会う前にも2人のシュガーベイビー候補と会ったが、契約には至らなかったという。1人はすぐにホテルに誘ってきたため売春婦だろうと思い、もう1人は月2000万VND(約9万2000円)を要求してきたため、断ったのだった。
記者が「毎月1500万VND(約6万9000円)ね、パパ?」と提案すると、ハイさんは「どうしてそんなに高いんだ?」と言って記者を見つめた。記者は「だって、夜は奥さんといて私を一人ぼっちにするでしょう。寂しくさせる分の『補償金』を支払ってもらわないと」と口にしてみた。
するとハイさんは、支払うことはできるが、まだ知り合ったばかりであれこれ要求できないし、親しくなるプロセスを経てから、と答えた。そして、自分は男性としての機能が弱っているため多くを求めないと話し、ただホテルに行って寝転んでじゃれ合い、話をするのが好きで、それも昼間しか会うことができないと打ち明けた。
「特に、君から僕に電話をかけたりメッセージを送ったりしないように。パパが電話をいじっていて、2人の娘にばれようものなら大変だから」。娘たちはハイさんを慕っており、一方で妻はハイさんの性格をわかっていて、かつて浮気がばれたときに大げんかになって「もう2度としない」と約束したのだった。
記者が「もし奥さんにばれたら私を守ってくれるの?」とたずねると、ハイさんは「君がちょっと気を付ければ大丈夫。今までにもたくさんの『娘』を養ってきたから。心配しないで!」と言った。
パパと娘の関係を続ける間に娘に彼氏ができてもよい、一方がこの関係を終わらせたくなったら終わり、という契約だ。別れ際、ハイさんは「あまり約束はしないけれど、会うたびに君に損はさせないよ」と手を取った。記者が断ると、ハイさんは「よく考えて。待っているから」と言った。