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MAT19の任務は、戦争で残された爆発物を専用の機械を使って除去し、農民に安全な土地を返すことだ。
バンさんはチームで一番の新入りだが、この危険な仕事に就いて1年余りが経つ。この仕事に就いた理由について、バンさんは自身の専攻である環境工学に関連する仕事だからだと説明した。
さらに、「自分の故郷の人々にとってよりよい生活環境を作り出すことに貢献できるというところも気に入っています」と話す。バンさんの父方の祖父や父親もかつて軍隊に入り、祖国を守った。そして今度は、バンさん自身がこの暮らしを守る番になった。
MAT19の仕事は、朝も早く起きなければならず、悪天候の中でも働かなければならず、危険やリスクとも隣り合わせだ。1年間この仕事をこなす中で、バンさんはクラスター爆弾やその子弾、手榴弾など、たくさんの爆発物を発見してきた。バンさんが見つけた中で最も大きいのは、直径105mmの砲弾だという。どれも農作業中の人々を殺傷しかねない危険なものだ。
一方、別のメンバーのズオン・ティ・ホンさん(48歳、クアンチ省ドンハー市在住)は、2001年からMAGのプロジェクトに携わっている。MAT19のメンバーになる前は、別のチームに所属していた。「女性だけのチームで働くのはもっと大変です。杭を運んでロープを張るところから、爆発物の除去と爆破処理まで全ての任務をこなさなければなりませんから」とホンさんは話す。
レ・ティ・ビック・ゴック隊長(41歳)によると、MAT19は2018年10月1日に発足した。メンバーは女性13人と、唯一の男性である運転手の計14人。最もベテランのメンバーは、19年にわたる地雷除去の経験がある。
1日の作業は、技術担当者が50m×50mの区画に印をつけ、ロープで1.5m幅に分割するところから始まる。専用の機械を使って2人1組で区画の端から端まで地中を探知しながら歩き、そのエリアが終わったら印をつける。そしてまた次のエリアを探知する。