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女性13人から成る第19クラスター爆弾除去隊(MAT19)は、北中部地方クアンチ省で戦争の負の遺産である爆発物の除去・処理にあたっている。発足から1年余りの間に、MAT19は面積64万m2の土地で各種の爆発物316基を発見・処理してきた。
同省ゾーリン郡の西側は1954~1972年にかけて北ベトナムと南ベトナムの暫定的な軍事境界線だった北緯17度線にかかり、米軍から激しい爆撃を受けた地域として知られる。
戦後40年が経ち、同省では地雷で汚染された土地の10%に相当する4万haでおよそ60万基の地雷や爆発物の処理が完了した。このうち4%に相当する1万6000haは国際組織や非政府組織(NGO)の支援を受けて実施されたものだ。
しかし、不発弾の爆破処理が進められる一方で、同省では一部の住民が不発弾から取る廃材の収集・転売で収入を得ており、不発弾などの危険物を解体したことによる爆破事故も後を絶たない。
MAT19のメンバーの1人で、ゾーリン郡チュンハイ村(xa Trung Hai, huyen Gio Linh)在住のチュオン・ティ・トゥー・バンさん(25歳)は、毎日午前3時30分に起きて仕事に行く準備をする。
起床から1時間後、2歳になる娘の1日分の食事が用意できたら実母に娘を預けて、自宅から45km離れたハイラン郡(huyen Hai Lang)にあるMAG(地雷や不発弾などの影響を受けた人々を支援するNGOのMines Advisory Group。英国に本部を置く)のオフィスへ向かう車に乗り込む。
6時前、バンさんを含めて女性13人のMAT19のメンバーは、オフィスに到着し、その日の作業に使う資機材をチェックして、車に積み込む。それからチーム全員で車に乗ってその日の現場に向かう。
この日の現場は、チエウフォン郡チエウソン村リンチエウ村落(thon Linh Chieu, xa Trieu Son, huyen Trieu Phong)にある面積57万m2のティーツリーの保安林。チームは7月からここで作業を進めており、完了には今年いっぱいかかる見通しだという。