(C) An Huy, Thanh Nien |
雨の日も太陽が照り付ける日も、平日の16時30分になると、誘導棒と笛を携えて自転車に乗り、ホーチミン市内で渋滞が深刻な通りへ出向いては交通整理に励む男性がいる。
ホーチミン市1区グエンクーチン街区に住むレ・ゴック・トアンさん(38歳)が交通整理をするようになって10年以上が経つ。ラジオで渋滞情報を確認すると、トアンさんはすぐさま自転車にまたがり現地に向かう。
3月13日の帰宅ラッシュが始まる頃、1区チャンフンダオ(Tran Hung Dao)通りの歩道でバイクの修理道具を片付け、「出動」の準備をしているトアンさんの姿があった。「もう16時30分だからみんな帰り支度をしている頃だ。渋滞がひどくなる前に今すぐ行かないと!少しでも遅れると渋滞は夜まで続くからね」と、古い携帯電話の画面に表示された時刻を見ながらトアンさんは慌ただしく出発した。
10分程で数千人が行き交い大渋滞が発生しているザンチュー(Dan Chu)六叉路に到着すると、歩道に自転車を止めて車道に下り、交通整理を始めた。数分後に道路の交通がスムーズになったのは一目瞭然だった。