(C) zing, ChannelNewsAsia, ザンさん(右) |
さらに、学校と両親のサポートにより、シンガポールでの研修と就職のための奨学金を得た。「私はシンガポールについて、アジアの中心で、才能のある人々が世界中から集まる場所だということしか知りませんでした。本当にすばらしい機会を得ました」とザンさん。
またしても友人の誘いでザンさんはグラブの求人に応募。2人は面接に進んだ。「あのとき、面接官に『プログラミングができますか?あなたたちにできるかどうかわかりませんが』と言われたらどうしよう、と私たちはとても不安でした。幸い、面接官は私たちの専門知識について聞いただけでした」とザンさんは振り返る。
当時、ザンさんは3か月間にわたるインテル(Intel)でのインターンシップを終えて、キャプチャ(Captcha)関連の仕事をしていた。そんな中、彼の自信とカリスマ、そしてユーモアは、グラブの採用担当者に強い印象を残した。ザンさんの採用担当者は、「彼を採用すべきかどうか、彼と一緒に働くとなるとどうなるのか。採用担当のリーダーがたずねると、担当者は皆『採用しましょう』と答えました」と語った。
2017年2月にグラブへ入社したザンさん。以来、グラブはザンさんの職場となる研究開発部が入ったビルのエレベーターのボタンや、コーヒーメーカー、デスク、食堂などあらゆるものや場所に点字を貼り付けた。ザンさん自身も、シンガポールに移り住んで、文化や生活環境に適応する方法を学ばなければならなかった。