(C)VnExpress、フオンさん |
フオンさんは2011年に、会社を辞めて店の経営に全力を注ごうと決意した。まず食材は品質の良いものだけを仕入れるようにした。また、客がどんな料理を好み、どんなサービスを望んでいるのかをアンケート調査した。従業員はフオンさんが自ら教育し、やる気を起こさせる報奨制度も設けた。飲食業は元来従業員の出入りの激しい業界だが、アンビエンでは多くの従業員が定着している。
こうした改善策は客から歓迎され、売上高が急速に伸びていった。メニューもバインダークアのほか、ブンカー(Buc Ca、魚の米粉麺料理)やブントム(Bun Tom、エビの米粉麺料理)など種類が増え、デザートにはタックサイン(Thach Xanh、緑色のゼリー)が加わり人気を得ている。
フオンさんはハノイで8店舗を展開する計画だが、現在はホアンキエム区に3号店を出す準備をしているところだ。出資を申し出る投資家もいるが、ハイフォンの名物料理をハノイで広める夢を共有できる人にはまだ出会っていないという。
最後にフオンさんは、若者達にこうアドバイスした。「起業するなら27~35歳が理想的です。仕事の経験が5~10年になり、専門知識や仕事の技能、人脈も育っている頃で、極端な夢想はせずリスクテイクも恐れない年齢です。できれば1人ではなく、互いに補い合うことのできるパートナーがいた方がいいでしょう」。