(C) vnexpress, T.D., オバマ大統領に同行するFV病院の救急車 写真の拡大 |
(C) vnexpress, Duc Dong, ホーチミン市を飛び立つエアフォースワン 写真の拡大 |
ハイ医師によると、ホワイトハウスの専門員は医療機器・用具、人工呼吸器、医薬品などを確認するだけでなく、病院の緊急時対応プロセスを把握できるよう、通常業務のチェックリストも提出するよう要請した。そしてその後も度々、準備と確認のために病院を訪れたという。
5月24日正午、オバマ大統領がハノイ市で2000人の市民を前に演説を行っている最中、ホーチミン市ではハイ医師、看護師のグエン・タイン・ソンさん、そして救急車運転手のグエン・ゴック・フイさんがエアフォースワン(Air Force One)を迎えるためタンソンニャット国際空港に到着していた。彼らは厳重なセキュリティチェックを受けて空港内の専用待合室に入ったが、大統領が到着する正確な時間は知らされていなかった。
「私たちは、米国の特殊部隊が目を光らせる中、緊張しながら待っていました。その雰囲気は、トイレに行くのも我慢するほどでした」とハイ医師はオバマ大統領を迎える準備をしていた当時の状況を振り返った。そして16時頃、ついにオバマ大統領がタンソンニャット国際空港に降り立った。
タンソンニャット国際空港からホーチミン市中心部まで救急車に乗ってオバマ大統領一行に同行する道中、ゲストを歓迎して大勢の人々が道の両側で手を振っている様子を目にして、ハイ医師は様々な感情が込み上げてきたという。
ハイ医師はこれまでにも各国の元首や要人の支援に携わってきたが、今回のように熱烈で心のこもった歓迎ぶりに立ち会ったのは初めてのことだという。「これは私の医師人生の中で忘れがたい経験です」とハイ 医師は打ち明けた。