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「リエンタインのヌクマム」、「ビックチーの米粉」、「トンニャットのマッチ」…既に表舞台からは姿を消したブランドの品々だが、懐かしの商品として今も一部のベトナム人から人気を得ている。
リエンタイン(Lien Thanh)のヌクマム
リエンタインは100年以上の歴史を持つメーカーで、創業はフランス植民地時代に遡る。1906年、ファン・チャウ・チン(=ファン・チュー・チン)が起こした近代化を目指すズイタン(維新)運動に乗じて、リエンタイン社は数人の愛国者たちによって南中部沿岸地方ビントゥアン省ファンティエット市で設立された。時は流れ、いつしか同社のヌクマムは姿を消したが、1997年に復活した。
バーおばさん(Co Ba)の石鹸
1932年、名の知れたビジネスマンのチュオン・バン・ベン氏が工場を開設し、ベトナム石鹸の生産を開始した。彼は商品のイメージキャラクターとして南部出身の女性「バーおばさん」を起用。ベトナム石鹸は、フランスから輸入されたマルセイユ石鹸を圧倒した。ラオス、カンボジアなど広い地域で使用され、香港などいくつかの国に輸出もされた。しかしその後、同社は米国のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)と合併し、バーおばさんの石鹸は生産停止となった。最近になってフオンドン社(Phuong Dong)がこのブランドの復活に踏み切り、商品はホーチミン市のいくつかのスーパーに並ぶようになっている。