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ガインカー集落長のブイ・ウットさんは、集落の会議で環境汚染問題を取り上げ、全ての住民が環境保護意識を持つべきだと注意を促した。また、カオさんの活動を称賛し、毎年100万VND(約5560円)を贈るための寄付を提案した。住民らがこれに賛成したため、毎年テト(旧正月)にカオさんに「お年玉」を渡している。
しかし、環境意識はそう簡単には変わらない。つい先日もニワトリの死骸の入ったごみ袋が捨てられていた。すさまじい悪臭で、頭が痛くなるほどだったという。また病気で1週間寝込んだ後には、ごみが文字通り山になっていた。海岸には「ごみ捨て禁止」と書かれた木の看板が立てられている。カオさんが「自分がいない時にも見張っていて欲しい」と願いを込めて自分で書いたものだ。
カオさんの息子であるチュオン・ズンさんは「父が皆さんのお役に立っているのはうれしいですが、高齢で力が弱くなっています。重労働が健康に影響しなければいいのですが」と心配している。何度かカオさんを引き止めようとしたこともあったが、カオさんの掃除を続ける意志は固いという。