(C)VnExpress、バン・チャンさん 写真の拡大 |
バン・チャンさんは、英国のオックスフォード大学を卒業し、ロンドンで銀行に勤めるバリバリのエリート女性だったが、その職をなげうってバインミー(ベトナム風サンドイッチ)レストランを立ち上げた。
ハノイで暮らしていた時は毎朝、母親と共に市場に出掛けていた。留学時代、東ロンドンにあるブロードウェイマーケットを訪ねる機会があった。ベトナムの伝統的市場のような雰囲気で様々な食品が売られていたが、ベトナムの食べ物は全くなかった。この時、起業するというアイデアの種が生まれた。
何を売ればいいかを考えたバンさんは、バインミーを選んだ。「外はフランスパン、中はベトナム風で調和が取れている」と思ったから。2008年に友人のトゥイ・アインさんと共に、小さな屋台をブロードウェイマーケットに出した。当時はまだ銀行勤めをしており、3年間毎週土曜日に営業していた。
バンさんは2011年に、安定した銀行の仕事からレストラン業への転進を決意する。こうして最初の店「バインミー11」が誕生した。苦労したのは、ベトナムの味を維持しながら地元の人の舌を満足させることのできるレシピを研究することと、出店する場所選びだった。