(C)VnExpress,TTXVN、ボー・タイン・トゥン選手 写真の拡大 |
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次の転機は現コーチのドン・クオック・クオン氏との出会いで、国際大会での勝利が目標になった。「2009年ASEANパラ競技大会」で金メダル2個、銀メダル1個を獲得した後は、「2010年アジアパラ競技」、「2011年ASEANパラ競技」、「2014年ASEANパラ競技」などの大会でメダルの数を増やしてきた。今回の大会の活躍で、トゥン選手の名は国際的にも広く知られることになった。
かつてないこの快挙を称えて、文化スポーツ観光省スポーツ総局や各スポーサーはトゥン選手に10億ドン(約546万円)を贈呈することを決めた。トゥン選手はお金の使い道をあれこれ考えたが、すぐに受け取ることのできた1億ドン(約54万6000円)を、メコンデルタ地方カントー市ビントゥイ区で購入する予定の住宅資金に充てることにした。
パラ競技大会に出発する前、近所の人が住宅を譲渡する意向を示していた。住宅は面積約90m2で、これから結婚し子供を育てることを考えていたトゥン選手は、何としても手に入れたいと思っていた。家主が、これから受け取る賞金で残金を支払うことに同意してくれたため、トゥン選手は、コーチのドン・クオック・クオン氏から借りた金を足した計1億5000万ドン(約82万円)を保証金にして家を購入した。
苦難を乗り越えて億万長者となったトゥン選手。2016年にブラジルのリオデジャネイロで開催される次回パラリンピックでも、トゥン選手の活躍に期待がかかる。