(C)Tien phongヘビの皮剥ぎ作業 |
メコンデルタの名物と言えば、各種の煮付け料理が知られている。カーロックコー(雷魚の煮付け)やカーサックコー(シルバーグラミーの煮付け)などを味わわなければ、ドンタップ省に来たとは言えない。ただし、タムノン郡名物の煮付け料理は、言わずと知れたヘビの煮付けだ。
タムさんの息子のCさんによると、1日当たり買い付ける数百キロのヘビのうち、傷が付いたり死んでしまって売り物にならないものは、資金を回収するために煮付けにして販売している。1キロの煮付けを作るには10キロのヘビが必要だ。
Cさんに煮付けの料理法を見せてもらった。皮を剥いで塩に漬け込んだ後、天日で干し、調味料に付けて煮込む。剥いだ皮は肥料や水産飼料の生産業者に販売する。ヘビの煮付けは「タムザン」の商標名で、タムノン市場で売られている。価格は1キロ当たり35万ドン(約1480円)。Cさんは「うちのヘビの煮付けはタムノン郡で一番有名だ。週に50~60キロ生産するが、すぐに売れてしまう」と胸を張った。
タムノン市場で取引されている各種動物の総量を想像すると、これがいつまで続けられるのか分からない。チャムチム国立公園管理事務所のグエン・バン・フン所長は「現在、自然保護と関連付けた観光開発案を作成中だ。これが違法な野生動物の捕獲や取引を防ぐ最良の方法だと思う、観光業を発展させて地元に雇用を創出しなければ、野生動物を保護することはできない」と語った。