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2~4つ星のホテル20か所を運営し、多数の集合住宅や都市区を建設している大実業家でありながら、世にあまり知られていない人物がいる。ライチャウ第1建設社のレ・タイン・タン社長(63歳)だ。
タン社長は失礼ながらとても実業家には見えない。ブランド物は身に付けず、足にはサンダルで、水煙管を片時も離さない。どこから見ても普通の農民だ。
不動産業界はこのところの景気の低迷で、集合住宅市場が凍り付いている。しかしこんな時期にも、社長室には住宅をぜひ購入させて欲しいと訪れる人が絶えない。タン社長が、集合住宅の価格を1平方メートル当たり1000万ドン(約3万9800円)に引き下げたからだ。
「商売は戦場にいるのと同じです。値下げしなければ売れないが、値下げすれば人から価格破壊だと批判されます。今の市場では、安売りしなければ共に心中するようなものです。利益が少なくても死ぬよりましですよ」とタン社長。ダイタイン都市区の集合住宅は値下げ後にあっという間に売れて、4000億ドン(約15億9000万円)を売上をもたらしたが、当初の見込みより8000億ドン(約31億9000万円)も圧縮された。