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女性建築家のグエン・トゥー・ハインさんが南中部クアンナム省ホイアン市を出張で訪れたのは、あいにく洪水の季節だった。2階の部屋から外を眺めると、1~2メートルも水に浸かったホイアンの町並みが、奇妙にも美しく感じられた。
ハインさんが地元の人に尋ねてみると、外国人観光客もホイアンがまるで水上の都市にように見えるこの時期の観光を好んでいるという。彼女は「これを観光ツアーの目玉として売り出せるのではないかと」と直感した。
彼女は洪水のホイアンを経験した時、「嵐が来た時に壁を作る人と風車を作る人がいる」という中国のことわざを思い出した。洪水は確かに生活には不便だが、そこから別の価値を創造できるのではないか。洪水は、古い家屋の2~3階や屋根の建築をじっくり鑑賞するチャンスになると思った。ハインさんのアイデアは、同市共産党委員会の支持を受けて、船、水や食糧、救助隊などの準備を整えて洪水時期の観光客を待っている。