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「エッグコーヒー(カフェチュン=Ca phe trung)」を生んだハノイ市の老舗カフェ「カフェ・ザン(Cafe Giang)」が提供する「エッグビール(ビアチュン=Bia trung)」が人気を集めており、海外メディアからも注目されている。
ハノイ市のグエンフウフアン(Nguyen Huu Huan)通り39番地にあるカフェ・ザンは市内で最も長い歴史を有するカフェの1つだ。2018年4月には初ののれん分けとして日本の横浜に2号店がオープンしている。
現在のオーナーであるグエン・チー・ホアさんがこのユニークなレシピを試しに作り始めたのは1999年ごろのことだという。もともとエッグコーヒーで有名なこの店だが、「ビールと卵の黄身を合わせてみたらどんな味だろうか」という発想から始まった。
エッグビールは、カフェザンオリジナルの卵クリーム(卵黄とコンデンスミルクをカスタードクリーム状に泡立てたもの)に好みの冷たいビールを注いで作る。フランス通信社(AFP通信)はエッグビールについて、冷たいビールと泡立った卵の黄身、そして少しの砂糖と少しのバターでできたクリーミーな層の調和だと表現している。
初めはホアさんが暑い日に自分で飲むためのものだったが、多くの客が「それは何だ」「飲ませて欲しい」と声をかけたため、客の要望に応えて2007年にメニューに追加された。美味しく飲むコツは冷たいビールを注ぐこと。ビールの種類によって風味も変わるため、楽しみ方も色々なのだという。
なお、エッグコーヒーは、卵クリームをベトナムコーヒーの上にのせ、よく混ぜてから飲む。1946年の牛乳が手に入りにくい時代、ホアさんの父であり、当時ハノイ市の5つ星ホテル「ソフィテル・レジェント・メトロポール」のバーテンダーだったグエン・ザン(Nguyen Giang)さんが、牛乳の代わりに泡立てた鶏卵の黄身部分を使うことを考案し、エッグコーヒーが生まれた。