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メコンデルタ地方ソクチャン省では珍しい紫リュウガン(竜眼)が栽培されている。葉は紫がかった深緑色、果実の皮も美しい赤紫色をしているリュウガンを栽培しているのは、ケーサック郡フォンナム村に住むチャン・バン・フイさん(62歳)だ。
この紫リュウガンは現時点でこの土地でのみ栽培されており、他の地にはない唯一無二の希少品種だ。市場では1kg当たり40~50万VND(約1900~2400円)で販売されているが、フイさんは1kg当たり10万VND(約480円)と破格の値段で売っている。フイさんは自宅の周囲に紫リュウガンの木を50本ほど植栽しており、苗木も1本100万VND(約4800円)で販売している。
紫リュウガンは他の種類のリュウガンに比べて病気に強いだけでなく、追肥などの手間をかける必要もほとんどないという。苗木は1年もすると果実を実らせ、1年に2度収穫することができる。
紫リュウガンはソクチャン省のブランドフルーツとして見本市などでも紹介されており、苗木を求めてハノイ市やホーチミン市、その他の省など全国各地から植栽センターや個人がフイさんの元を訪れている。さらには台湾やタイ、インドネシアから視察団が苗木の購入や果実の販促を申し出ることも多いが、家族の中にとどめておきたいという思いから申し出は全て断っているという。
南部果実研究所は紫リュウガンの苗木を持ち帰り、特徴や成長過程を研究中で、正式名称も付けられる見通しだ。