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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄にあたる金正男(キム・ジョンナム)氏が2月13日に滞在先のマレーシアで殺害された事件で、実行犯として殺人罪で起訴されたベトナム人とインドネシア人の被告2人が30日午前、マレーシアの首都クアラルンプール郊外のセパン裁判所に出廷した。被告2人が裁判所に出廷したのは今回が3回目。
今回は、4月に検察側の書類の不備を理由として延期されていた、被告2人の審理を高等裁判所へ移管する手続きが行われた。高等裁判所での裁判は2~3か月後に開かれる見通しだ。有罪判決が下されれば、死刑を言い渡される可能性もあるという。
ベトナム人のドアン・ティ・フオン被告の弁護人は29日、報道陣に対し、「検察側に現場を撮影した動画や検死報告書を共有するよう求めたが、先方は応じないままだ。これは被告にとって非常に不公平な扱いだと言わざるを得ない」とコメントした。
通訳者によると、フオン被告は今回の手続きで無言だったが、健康状態は良好だという。駐マレーシア・ベトナム大使館は18日と24日の2日間にわたり拘置所を訪れ、同被告と面会している。同被告は事件について、「ドッキリ番組の撮影だと思い込んでいた」とし、「自分は利用された」と主張している。