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台湾プラスチックグループ(フォルモサ・プラスチック・グループ=Formosa Plastics Group)傘下のフォルモサ・ハティン・スチール(Formosa Ha Tinh Steel Corporation=FHS)が4月に北中部地方ハティン省、クアンビン省、クアンチ省、トゥアティエン・フエ省の沿岸一帯で引き起こした魚の大量死事故で、資源環境省は22日、クアンチ省ドンハー市で海洋環境の汚染状況に関する報告会議を開催した。
調査にあたった作業部会の国内外の科学者らは同会議で、対象海域の水質は「海水浴及び水産養殖にも安全な水準に戻っている」との結論を発表した。海底に沈積したシアン化物やフェノールの値は5月末から低下しており、7月時点で残留が確認されたものの、濃度は以前と比べて大幅に低下している。
また、沿岸から近い海底に再び小さい魚介類が生息するようになったが、一部海域では魚のフェノール含有量がまだかなり高い水準を保っているため、食用にできるかどうかは保健省の更なる調査が必要だ。資源環境省は、農業農村開発省及び保健省が漁民支援計画を策定できるよう、後日2省に対して詳細な調査結果を送付する。
なお、毒素により白化したサンゴ礁を含む海洋の生態系についても、6月以降は回復に向かっている。