(C) vtc, トゥエンクアン省に落下した球体 |
東北部地方トゥエンクアン省チエムホア郡タンミー村で2日午前6時30分ごろ、宇宙から謎の物体が落下し、地元で大騒ぎとなっている。その物体は重量約50kgの銀色の球体で、爆音と共に地面に衝突したという。幸い怪我人は出なかった。
村民の通報を受け、同省軍事指導部は現場に駆けつけ調査にあたった。その結果、謎の物体は海外の宇宙機器用の燃料タンクということが確認された。
同日、トゥエンクアン省に隣接する西北部地方イエンバイ省でも、金属の物体が落下した。チャンイエン郡タンドン村ではトゥエンクアン省での落下物と似た球体が発見された。また、同郡タンホン村では重量約0.2kgの円盤状の金属が民家を直撃し屋根の一部が破損したが、怪我人は出なかった。
更に3日午前にも、イエンバイ省バンチャン郡アンルオン村で重量約6kgの球体が落下している。
国内の宇宙専門家によると、これらの物体はロシアが12月11日に打ち上げた気象衛星「エレクトロ−L2(Electro-L2)」の打ち上げ用ロケットの燃料タンクの可能性が高いという。
近年、地球に落下する宇宙ゴミの問題が深刻化しつつある。本来であれば宇宙ゴミは大気圏で焼却処分されるか海や砂漠に落下するよう誘導されるが、回収に向けて国際的な取り組みが構築されなければ、今回のようなケースが繰り返される危険性もある。