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保健省はこのほど、日本国際協力機構(JICA)と協力し、母子健康手帳(母子手帳)の活用法や普及などに関する会議を開催し、2016年から全国各地で母子手帳を導入する方針を明らかにした。
ベトナムでは、政府による保健医療改革や経済成長の副次的効果、各国の援助などによって、乳児や妊産婦の死亡率、出生時平均余命などの基礎保健指標が年々改善されつつある一方、貧困層や地方住民、少数民族の指標との格差が広がっている。
こうした中、更なる母子保健の状況改善を目的として、JICAは2011年2月から2014年12月までの4年間、「母子健康手帳全国展開プロジェクト」を実施した。同プロジェクトは西北部ディエンビエン省、同ホアビン省、北中部タインホア省、メコンデルタ地方アンザン省の4省で実施され、ベトナム版の母子手帳が開発・試験導入された。
試験導入の結果、妊婦及び医療機関から母子健康管理ツールとして有益との評価を得た。これを受けて当局は、2016年より全国各地で母子手帳を導入する方針だ。
母子手帳は、妊娠から出産までの妊婦の健康状況や子供の予防接種、成長状況などを記入する手帳。日本ではその前身となる「妊産婦手帳」の制度が1942年に発足し、1948年に母子手帳へ、1967年に母子健康手帳へ衣替えした。