東南部ドンナイ省ディンクアン郡ラーガー村の住民約200人は1日午後1時ごろ、同村で生産事業を行っているABマウリベトナム社の周りを取り囲み、「環境汚染を直ちに停止せよ」、「元の自然環境を返せ」などと書かれた多数のプラカードや横断幕を掲げて抗議活動を行った。住民らによると、この1年以上の間、ABマウリ社の排水処理施設周辺から悪臭が漂っており、住民ら数千人が頭痛や副鼻腔炎に悩まされているという。
また、同社は近くのラーガー製糖社とともに基準値を超える排水をチアン湖に垂れ流していたことも判明しており、この排水が原因で昨年3月と4月にディンクアン郡の養殖農家30世帯が養殖していた魚300トンが死んで約70億ドン(約3800万円)の損害が出ている。両社はこの事件から1年以上が経過した最近になって、ようやく17億ドン(約920万円)を農家に支払うことに同意した。
住民らはこの日、ABマウリ社に対し環境基準を順守するよう求め、同社もこれに従う姿勢を示したため、同日午後5時ごろ抗議活動を収めて解散した。