中部高原地方ダクラク省エアスップ郡ジロイ村の少数民族バナ族の集落では、この1週間ほどおよそ40頭のゾウの群れが畑に姿を現して収穫前の農作物を荒らしており、これまでに稲、トウモロコシ、豆などの耕作地約50ヘクタールが被害に遭っている。住民らは大きな音を鳴らしたり煙をたいたりなどの昔ながらの方法でゾウを森に追い返そうとしているが、これを恐れるどころか居住地近くまでやってきて、人を襲うこともあるという。
同郡ではこの数年、ゾウの群れによる同様の事件が頻発している。原因は、自然林の破壊が進んでゾウの食料が不足しているためと見られている。住民らは地方当局に有効な対策を講ずることとともに、被害に対する経済支援も求めている。