6月に行われたMU中学校の卒業成績表彰式で、最も注目を集めた弱冠14歳、「神童スコット・トゥオン」がアメリカ各紙で報じられた。トゥオンはクラスでも最年少だが、その成績は大人たちを驚かせている。これをうけ彼の住む町にある南ミズーリ大学は、特別に優秀な学生のみに授与される奨学金の授与を直ちに決定したほどである。彼はこの大学に飛び級で入学することになっている。
数年前、彼は普通校の授業を減らし、先進的な制度を持つMU中学校で学び始めた。ここではインターネットで授業を受けることができ、年齢による制限なく進級ができる。彼は全科目で非常に優秀な成績を上げていて、特に数学が得意だという。MU中学校の顧問アリシアも彼を高く評価している。
彼は「得意な2科目、数学と情報技術(IT)についてはすぐにでも大学の授業を受けたいと思っているんだ。」と語る。大学を最短で卒業し、ハーバードかその他の著名な大学の院に進む計画だという。彼の夢は有名な数学研究者になることで、大学教授の父チャン・トゥオンも大変期待をかけている。
彼の父は南ミズーリ大学で数学を教えているが、息子には自分で勉強するように言い、自らが教えることはなかったという。それは発想力を鍛えるためで、父曰く「人についていくようでは博士にはなれない。」のだそうだ。彼の父は他の親たちのように勉強しなさいと言うのではなく、十分な睡眠と運動を心がけて健康に気をつけるようにと息子には言ってきた。さらに、数学の道以外に進んでもいいとさえ言っていた。しかし彼は結局父と同じ道を選んだ。母のスーザンも彼のことをとても誇りに思っているが、大学に入学するには若すぎるのではないかと心配している。
入学祝のパーティーに出席したMU中学の校長クリスティ・スマーレイや南ミズーリ大学の副校長リチャード・マッカラムは、彼は学習の面で優れているだけでなく、学習の方法においても適切で自信も持っているため、将来もっと活躍するだろうと話している。