ホーチミン市共産党委員会傘下のタントゥアン工業開発(IPC)が南サイゴン開発(サデコ=Sadeco)株を違法に売却して国に多額の損失をもたらした事件で、同市人民裁判所は8日、被告20人に有罪判決を下した。
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主犯格でIPC元社長、サデコ元会長のテー・チー・ズン被告(男・41歳)は公的資産の使用・管理に関する国家規定に違反し損失・浪費をもたらした罪で11年、公的資産横領罪で9年の計20年の禁固刑を言い渡された。
元ホーチミン市共産党委員会副書記のタット・タイン・カン被告(男・51歳)は公的資産の使用・管理に関する国家規定に違反し損失・浪費をもたらした罪に問われ、禁固10年の判決だった。
事件に関与した市の元幹部や関係会社の残る被告18人は、公的資産の使用・管理に関する国家規定に違反し損失・浪費をもたらした罪、または公的資産横領罪、もしくはその両方に問われ、執行猶予付き禁固2年~禁固16年の判決を言い渡された。
同事件では、IPCがカン被告の承認のもと、規定に従い競売を行うことなくサデコ株を不当な価格でグエンキム開発投資(Nguyen Kim Investment And Development)に売却し、国に6690億VND(約34億円)の損失をもたらした。また、ズン被告がサデコの会長として同社の資金を横領したほか、「視察」と称して複数の個人の海外旅行などで不正に使用していた。
カン被告は裁判でえん罪を主張していた。裁判所はこの主張を却下したが、被告の家族に革命功労者がいること、公務執行中に多くの功績を残したことを情状酌量し、検察側が求刑した禁固12~14年を下回る判決を下した。
なお、グエンキム開発投資は被害是正のために既にサデコ株を返還しており、横領した46億VND(約2350万円)もズン被告らが払い戻した。裁判所はズン被告らに対し、個人旅行に使った13億VND(約660万円)についても払い戻すよう命じた。